大変勉強になりました。中東・北アフリカ/アジア株式ファンドセミナー
ラッキーにもレバノン料理とベリーダンスを楽しみながら、話を聞くことができた”中東・北アフリカ/アジア株式ファンドセミナー ”。
→セミナーの模様について
すでにドバイ株のセミナーも聞いていたし、
それ以上の収穫が得られることを期待して参加したわけではなかったのですが、
予想以上に充実した内容で、非常に勉強になりました。
ファンドの性質上、ドバイやUAEに特化した話ではなく、
MENA地域全体という視点からの話が多かったのが良かったのかも。
●MENA地域の経済
・石油輸出は、今後25年間で最大5兆ドルでの巨額な収入をもたらす見込み。
・MENAの実質GDP成長率は6.4%。(UAE8.2%、カタール7.8%、エジプト7.1%、サウジ4.8%など)
・GCC諸国の経常黒字の対GDP比率は30%を超えている。
・インフレ率はMENA6.7%。
・大量のエネルギー輸出により、経常収支が拡大。中国と日本の両方を上回っており、新興市場の中では最高額を記録。この経常黒字により、国内の債務減少と資産の蓄積につながっている。
・インフレ率は妥当な水準。一部のMENA諸国は賃貸の上限導入や対ドルでの通貨切り上げ(例:クウェート)など積極的に対策を講じている。また、現時点におけるGCC諸国のドルペッグは、一時的な通貨切り上げおよび/または主要通貨バスケット制への移行といった圧力にさらされている。
● 株式市場の規模や流動性
MENA地域の時価総額1兆2,960億ドル(2007年)は、ほぼ東南アジアに匹敵する規模。
(注:とはいえ、MENA全体でも、香港市場の半分くらいの規模しかない。)
サウジアラビアの1日の売買代金は、ブラジア・ロシアおよびインドよりも多い。
(世界の新興市場の中で2番目)
● MENA市場のバリエーション
2008年予想PERで平均13.7倍。
(さますのコメント:3/6現在だと、H株指数の予想PERも13.8倍といい勝負か?)
高水準のROE(23%)と2008年のEPS伸び率予想(18%)
● 規制および市場へのアクセス
・クウェートでは、外国人投資家に対する55%のキャピタルゲイン課税廃止を最近発表。機関投資家の取り込みに貢献。
・エジプト・ヨルダン・モロッコなどは、外国人投資家へ市場を開放しているようです。GCC諸国は、市場の歴史も浅いためか、閉鎖的(国によって、規制の具合も様々)
さますのコメント:
クウェートって、売却益の半分以上を税金で持っていかれる恐ろしい国だったんですね。^^;
●ファンドマネージャーの見通し:
・原油価格の高止まり、MENA地域全体に流入する大規模な投資の持続を背景に、強気な見方。
(現在、欧米のファンドマネージャーは原油価格を40ドルで評価しており、
今後、その評価が見直される時期が来る可能性が高い。→原油国への株価評価↑)
・MSCI新興市場指数へのGCC/MENA地域の採用は、潜在的な好材料になるだろう。
(今、採用されているのは、エジプト・ヨルダン・レバノンのみ)
・UAEとサウジアラビアの組み合わせは、業績の高成長と健全な流動性が相まって最もバリューがある。
また、サウジアラビアはGCC諸国以外の外国人投資家に対する資本市場の開放の可能性から恩恵を受ける可能性がある。
・クウェートは、海外投資家へのキャピタルゲイ課税の撤廃を盛り込んだ新法の可決という起爆剤から恩恵を受ける可能性がある。
・通貨問題について→GCC諸国全体の通貨の切り上げの可能性はある。MENA地域の主な収入源(石油製品と化学製品)の価格設定を考慮すると、ペッグ完全廃止の可能性は低い。
●その他、質疑応答などでわかったこと
・以前は、個人投資家の心理に影響されやすい市場だったが、今は機関投資家も増えてきたので、その傾向は、以前よりも減ってきた。
・サウジアラビアへの投資は、サウジ政府認定ファンドを通じて投資。
これは、MENAファンド全体の5%まで組み込むことができる。
OTC株式スワップを使えば、さらに10%増加できる。
・地勢学的リスクについては、今さら目新しいリスクではない。
いわば”当たり前”のリスクであり、すでに株価に織り込まれている状態だと考えている。
地勢学的リスクが高まれば、原油価格も高くなるため、ある意味internal hedgeも効いている。
だが、市場心理には影響する可能性はあるので、
その場合は、MENAへの比率を下げることで対応する。
● やっぱりGCC6カ国、特にサウジには期待大
ここのファンドマネージャーも、今後の組み入れ方針としては、
UAE,サウジ、クウェートを主力に据えていきたいと考えているそうで、
やはりGCC6カ国への期待が大きいようです。
特にサウジアラビアのポテンシャルの高さには、かなり期待してるようです。
(”眠れる巨人”と現地の人が言っているとの石田さんの印象どおり)
あと、GCC6カ国は、これまで外資への規制がいろいろあり、
そのせいもあって、良好なファンダメンタルズにもかかわらず割安だったとのこと。
現在、それを緩和する方向に動いており、
今後、外資の流入期待が見込める点での期待も持っているようでしたよ。
今回、石田さんや戸松さんのセミナーのお話とも合わせて、強く思ったのは、
いろんな意味で、転換点にある市場なんだなーということ。
新興国投資の場合、こういう転換点を経て、株価が大きく上昇するパターンが多いので、
いかにそこを捉えるかがポイントっていうのを、
以前、戸松さんに聞いた(or読んだ)記憶があるのですが、
それに当てはまる転換点を、GCC6カ国は迎えているように思いました。
● このファンドの運用担当について
このファンドのMENA地域運用を担当しているのはEFG-ヘルメス。
と言われても、一般人にはピンときませんが、
アラブ世界最大の投資銀行だそうです。
本拠地はカイロにあって、ドバイ・リヤド・ドーハにもオフィスあり。
1998年にGDR経由でロンドン証券取引所にも上場しています。
過去5年間で、MENA地域市場において
上位のパフォーマンスを達成したファンドを運用した実績がウリのよう。
個人的には、アジア方面の企業も入っているのがイマイチなのですが、
説明でもあったように分散によるリスク低下は図れるので
(そのぶん、リターンも平均化されるけど)
ここをどう評価するかは、考え方・目的次第ですね。
ただ、ファンドマネージャーの説明によれば、
このファンドは絶対リターンを追及しているそうで、
市場動向を見ながら、MENAとアジアの組み入れ比率を変えるそうですから、
その点は、ちょっといいいのかもしれない?
MENA単独だったら、15%の成功報酬をとるSGアラブ株式ファンドよりも
こっちで全然いいんじゃない?なんてことも思いながら帰ってきました。
(ただ、現時点では、運用が始まったばかりで、
純資産額が8億くらいしかないので、もう少し純資産額が大きくなってほしいところ)
中東・北アフリカ/アジア株式ファンドの概略:
申込手数料: 2.1%(100万円以下の場合)
信託手数料: 年率1.9975%程度
信託財産保留額: 0.3%
設定日:2008年2月29日
償還日:2018年2月22日
販売会社:マネックス証券
※詳しくは、マネックス証券のHP
をご覧ください。
※ファンドではなく、個別銘柄での投資を行いたい場合は、現地証券会社への口座開設が必要です。
「ドバイ株投資完全マニュアル」を参考に、自分でチャレンジするもよし、
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投稿者 summersnow : 2008年03月09日 16:56
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